きっかけ
昨日会社の別部署の人と1on1をお願いされる機会があって色々話したんですが、以下のツイートみたいなことを感じたので感じたことを強引に140文字に突っ込むということをした。
要約するとこういう事なんですが、もうちょっと書いておくかという気持ちになったのでこの記事を書いておくことにした。
入社直後の焦り
私自身も2度転職をしており入社したあと焦る気持ちすごくわかる。私は入社して8ヶ月はいつクビになってもおかしくないって思いながら仕事してたし、会社になれたのは入社して2年だった。わかる。自分の場合はなれるの時間かかりすぎだが。
自分の体験と入社したメンバーと面談させてもらう機会を得て、この入社直後の焦りっていうのはなんとなく以下みたいなところで悩むことが多い気がする
- 業務知識がリセットされるので何をするにもしばらく自分が想定するような成果が出ない
- 0からのキャッチアップのため時間がかかる(情報の取捨選択スキルって多分環境で求められるものがぜんぜん違う)
- 転職だと何かしらの期待があるためそこを満たせてないことに不安になる
- 一緒に働く人に「期待はずれ」だと思われることへの恐怖
- 新しい人間関係での距離感の模索が必要
なんかもう少しあるんだけど大きくはこのへんかなという風に思います。
分類すると
で、上記のようなことを雑に分類すると以下に分かれるんじゃないかと思ったりします。
期待に関するもの
- 思ったような成果がでない
- 他者からの期待が満たせてない(と自分で想像する)
技術(ソフトなものも含め)に関するもの
- 業務知識の不足
- 会社特有のコミュニケーションスキル
- 情報取捨選択スキル
- 業務に必要な技術スキル
これらに対して個別対処していくとなんとなく呼吸がしやすくなるというか肩の力が抜けて肩が軽くなり本来やったほうが良さそうなことへの集中が作れそうな気がします。
対処
これは環境や待遇によって全然状況が違うと思うのでもしも自分のチームにひとが入ったらという感じの前提になります。
期待に関するもの
これなんですがまず前提「入社したばかりで前職と同様の成果出るの神の民だけやで」っていうのがあります。上記の技術に関する分類に書いてあるだけ既存メンバーと差があるって考えると当然だと思うんですよね。めちゃくちゃ自身を客観視してない限り、思ったように成果出ないの当然だって。まず当然だなって思ってもらっていいんじゃないかと思います。
で、それを理解してもやっぱり苦しいは苦しい気がするんですよね。なので周りの人と期待値の調整をするのがいいんじゃないかと思ってます。この苦しみは自己と他者(他者がこう考えていると想像している、この他者の想像ってのが厄介だと思ってる)との間の期待の差であり、実際と理想の期待の差だと思います。
さらに、新メンバー本人が期待値をすり合わせに行くのはちょっとハードルが高かったりするのでチームだったり、上長側から期待値の調整をまろやかにすり合わせて行くのも必要なんじゃ的なことを思ってたりします。
チームの期待値調整の例としては「ドラッガー風エクササイズ – ペパボテックブログへリンク」がもしかしたら役に立つかもしれません。
上長側の期待値調整としては、上長っていうわけではないんですが私の場合「1ヶ月・3ヶ月でどういうふうになっていてほしいか」という話を1on1で話すようにしています。個人個人で個別に話していることも基本的には1ヶ月で「エンジニアのチームメンバーと仕事がしやすい関係値を作って欲しい」、3ヶ月で「デザイナやPdMなどのチームメンバーと関係値を築くこと・チームに慣れてチーム開発に苦労なくガンガン作業できてること」を目指してほしいっていう話をよくしてます。やっぱり心理的な負担が少ない状態にまずすることがその後のコミットメントに影響するかなと思っていて、まずはそこをっていう感情が自分は強いです。
技術(ソフトなものも含め)に関するもの
ここに関しては正直時間が解決してくれるものが結構多いなと思います。逆に言うとある程度時が経たないと定着していかなかったりするので、ここにかかる期間をいかに圧縮できるかがオンボーディングの肝かもと思います。
期待に関するものにも書いたんですが、ここはチームメンバー同士や組織的に対処をしたほうがいいと思っていて、情報の取捨選択とかはどうしてますかー?みたいな感じで聞いていって自分なりの方法を作ってくってことになる気がしています。
業務知識に関してはチームメンバーの人が、関わる開発についてインデックス記事を用意して新メンバーでも情報アクセスを容易にしていたり、リモート下なのでいつでも音声コミュニケーションがしやすいようにdiscordを用意していたりとチームとして働きかけができる余地はたくさんあるきがします。
また業務仕様は関わるところは定着するんですが、それ以外が意外と触れる機会がなかったり深堀りする機会がなかったりするんで最初数ヶ月は時間をかけすぎない程度にある程度のところまで自身で深ぼっておくことで半年・一年の速度感が変わってくるんではないかなと思います。
焦りについて大事だと思うこと
焦ってる時ってめちゃくちゃしんどいのでこれをチームメンバーとしてはできるだけ除いてあげたいと思っています。一方で、この焦りは個人の単位でいうと「現実を理想に近づけないといけない」というエネルギーの拠り所にほかならないと思っています。このエネルギーを削りすぎてしまうと成長しなければ・身に付けなければと感じるエネルギーが減ってしまうためある種の貪欲さが失われてしまうと思っています。
人にもよると思うんですが、転職したときって新しい場で新しい何かを勝ち得たいって思って転職することが多いと思うんです。きっとそれを達成するためのエネルギーなんですよね。
というところで、チームメンバーとしては「焦りを減らす努力」をする、個人としては「適切な焦りを適切に維持し続ける」というのが大事なんじゃないかと漠然と思ってたりします。適切って難しいんですけどね。
これも個人的な感想ですが、やっぱせっかく企業に所属しメンバーとして働いているんで、体験したことのないことに挑戦してもらって悩みながら成し遂げて「大変だったわー」って笑いながら後日話せるみたいなのをやっていってほしいっていう気持ちがあります。もちろんそれを求めない人に強制するとかはしないです!考えはそれぞれですから。
というわけで
はじめのツイートに戻るのですが、
焦るのわかる。
期待を調整しつつ、着実に成果を出せるように技能を積み重ねる。積み重ねは一日で成果がすぐ出るものじゃなく長期で振り返ったときに道が出来ているものなので、振り返ったときに目印がわかるように・振り返ることができるように記録を残していく。そんな感じで気持ちは「そういうもんだよな」と楽観的に積み重ねる、フィードバックをもらうってのがいいんじゃないかと思います。チームなのでメンバーも適切に頼っていこうね。焦りは大事なエネルギーだからうまくコントロールしていこう!
そんな気持ちをツイートに込めていたのでちょっと文章に書き出してみました。終わりです。